デザイナーさん向け開発環境セットアップガイド
社内のデザイナーさん向けに書いた資料があったが、読み返していたら特に社内専用という内容でもなかったので、社外向けに公開してみる。やや opinionated な部分があるのはご了承ください。
1. macOS のアプリ
紹介するのは iTerm と Visual Studio Code です。
1.1. iTerm 2
標準のターミナルアプリも良いんですが、色々痒いところに手が届く機能が備わっているので、こちらがオススメです。
1.1.1. フォントを変えたい
ダサくてテンションが上がらない人は、まず iTerm のフォントを変えることをオススメします。好みの等幅フォントを Profiles > Text > Change Font から変えてください。macOS にプリインストールされているものだと、 menlo
あたりが良いかもしれません。
1.1.2. カラースキーマを変えたい
ダサくてテンションが上がらない人は、カラースキーマも変えると良いかもしれません。
1.1.3. もうちょっとオシャレにしたい
ダサくてテンションが上がらない人は、テーマも変えてみると良いです。わからなければエンジニアを捕まえてインストールしましょう。
1.2. Visual Studio Code
どんなエディタでも構いませんが、「まだエディタをインストールしてない…」ということであれば、これが良いと思います。
2. ターミナルで使うもの
iTerm を起動して、色々なツールをインストールしていきます。Homebrew をインストールして、Git や Node.js を使っていくための nodenv のインストール方法を含んでいます。
2.1. Homebrew
macOS のアプリケーションマネージャです。Sketch でいう Sketchpacks みたいなやつです。
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
Homebrew をインストールすると、 brew
コマンドが使えるようになります。
2.2. Git
システム標準の Git じゃないほうが良さげ。
brew install git
Git をインストールすると、 git
コマンドが使えるようになります。
2.3. nodenv
Node.js のバージョンマネージャ、つまり Node.js をインストールするためのツールです。Sketch でいう Sketchpacks みたいなやつです。
brew install nodenv
bash の人は ~/.bash_profile
に、zsh の人は ~/.zprofile
に以下を追加します。
eval "$(nodenv init -)"
export PATH="$HOME/.nodenv/bin:$PATH"
nodenv をインストールすると、 nodenv
コマンドが使えるようになります。
2.4. Node.js
ファイルシステムを使える JavaScript の実行環境です。色んな所で使います。先程インストールした nodenv
を使ってインストールします。
nodenv install 14.7.0
nodenv global 14.7.0
Node.js をインストールすると、 node
コマンドと npm
コマンドが使えるようになります。
node -v
npm -v
でバージョンが表示されたらバッチリです。 console.log('hello');
と書いて foo.js
で保存して、 node foo.js
で実行すれば、 hello
が出力されます。
3. GitHub にある Git リポジトリをクローンする
GitHub にある Git リポジトリとの対話に必要な認証を、SSH キーを使って認証します。 https
で ID/PW を使って認証することもできますが、都度認証を必要とすることや、アプリケーションへの保存を要求されることもあり、個人的にはオススメしません。
3.1. SSH キーを生成する
以下のコマンドを実行すると、SSH キーの生成が始まります。メールアドレスは自分のものに変更してください。
ssh-keygen -t rsa -b 4096 -C "[email protected]"
実行後、以下のように保存先を聞かれます。
Enter a file in which to save the key (/Users/1000ch/.ssh/id_rsa): [Press enter]
今から生成しようとしている SSH キーは GitHub とやりとりするものなので、デフォルトの id_rsa
ではなく、 github_rsa
としておくことをオススメします。つまり /Users/1000ch/.ssh/github_rsa
を入力して、実行します。
実行すると、 /Users/1000ch/.ssh/
フォルダに github_rsa
と github_rsa.pub
というファイルfが生成されます。 ls ~/.ssh/
等で確認してみてください。
3.2. SSH キーの公開鍵を GitHub に登録する
生成した鍵ペアのうち、 github_rsa.pub
の内容を GitHub に登録します。SSH and GPG keys から New SSH key をクリックすると、入力フォームが表示されます。 cat ~/.ssh/github_rsa.pub
の結果をコピーするか、以下のコマンドでコピーできます。
pbcopy < ~/.ssh/github_rsa.pub
Title には、どの公開鍵を登録したかわかる名前を入れておくと良いです。例えば Personal MacBook Pro とかだとわかりやすいですが、お好きな名前を。
3.3. github.com
とのやりとりに SSH キーを指定する
github.com
との SSH 時に生成した SSH キーを使うように指定します。 ~/.ssh/config
というファイルにその指定を書きますが、ない場合は touch ~/.ssh/config
を実行してファイルを作ってください。 ~/.ssh/config
には以下の内容を保存します。
Host github.com
AddKeysToAgent yes
UseKeychain yes
IdentityFile ~/.ssh/github_rsa
3.4. Git リポジトリをクローンする
git clone [Git リポジトリの url]
でクローンできます。
git clone [email protected]:user-name/repo-name.git
5. プロジェクトを起動する
5.1. クローンして移動する
プロジェクトが github.com/user-name/repo-name で管理している場合、この Git リポジトリをクローンして、iTerm2 でリポジトリ配下に移動してください。
cd user-name/repo-name
5.2. 依存パッケージをインストールする
このプロジェクトに限りませんが、昨今の Web アプリケーションは Node.js を使ってビルドしたり実行したりすることが多いです。こうしたプロジェクトには package.json
という設定ファイルがあり、そのファイルがある場所で npm install
を実行すると、そのプロジェクトで依存しているパッケージを node_modules
フォルダにダウンロードします。 node_modules
フォルダを削除しても、 npm install
を実行すればまたダウンロードできます。
npm install
5.3. プロジェクトを起動する
npm install
したあとであれば、 npm run dev
コマンドを実行するだけでローカル環境を起動できます。その他に細かな設定が必要な場合もありますが、例えば Vue.js + Nuxt のプロジェクトであれば、 package.json
の scripts に npm run dev
コマンドが定義されているはずなので、実行すれば起動できるはずです。
npm run dev