EagleLand

2019.01.31

デザイナーさん向け開発環境セットアップガイド

社内のデザイナーさん向けに書いた資料があったが、読み返していたら特に社内専用という内容でもなかったので、社外向けに公開してみる。やや opinionated な部分があるのはご了承ください。

1. macOS のアプリ

紹介するのは iTerm と Visual Studio Code です。

1.1. iTerm 2

標準のターミナルアプリも良いんですが、色々痒いところに手が届く機能が備わっているので、こちらがオススメです。

1.1.1. フォントを変えたい

ダサくてテンションが上がらない人は、まず iTerm のフォントを変えることをオススメします。好みの等幅フォントを Profiles > Text > Change Font から変えてください。macOS にプリインストールされているものだと、 menlo あたりが良いかもしれません。

1.1.2. カラースキーマを変えたい

ダサくてテンションが上がらない人は、カラースキーマも変えると良いかもしれません。

1.1.3. もうちょっとオシャレにしたい

ダサくてテンションが上がらない人は、テーマも変えてみると良いです。わからなければエンジニアを捕まえてインストールしましょう。

1.2. Visual Studio Code

どんなエディタでも構いませんが、「まだエディタをインストールしてない…」ということであれば、これが良いと思います。

2. ターミナルで使うもの

iTerm を起動して、色々なツールをインストールしていきます。Homebrew をインストールして、Git や Node.js を使っていくための nodenv のインストール方法を含んでいます。

2.1. Homebrew

macOS のアプリケーションマネージャです。Sketch でいう Sketchpacks みたいなやつです。

/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"

Homebrew をインストールすると、 brew コマンドが使えるようになります。

2.2. Git

システム標準の Git じゃないほうが良さげ。

brew install git

Git をインストールすると、 git コマンドが使えるようになります。

2.3. nodenv

Node.js のバージョンマネージャ、つまり Node.js をインストールするためのツールです。Sketch でいう Sketchpacks みたいなやつです。

brew install nodenv

bash の人は ~/.bash_profile に、zsh の人は ~/.zprofile に以下を追加します。

eval "$(nodenv init -)"
export PATH="$HOME/.nodenv/bin:$PATH"

nodenv をインストールすると、 nodenv コマンドが使えるようになります。

2.4. Node.js

ファイルシステムを使える JavaScript の実行環境です。色んな所で使います。先程インストールした nodenv を使ってインストールします。

nodenv install 14.7.0
nodenv global 14.7.0

Node.js をインストールすると、 node コマンドと npm コマンドが使えるようになります。

node -v
npm -v

でバージョンが表示されたらバッチリです。 console.log('hello'); と書いて foo.js で保存して、 node foo.js で実行すれば、 hello が出力されます。

3. GitHub にある Git リポジトリをクローンする

GitHub にある Git リポジトリとの対話に必要な認証を、SSH キーを使って認証します。 https で ID/PW を使って認証することもできますが、都度認証を必要とすることや、アプリケーションへの保存を要求されることもあり、個人的にはオススメしません。

3.1. SSH キーを生成する

以下のコマンドを実行すると、SSH キーの生成が始まります。メールアドレスは自分のものに変更してください。

ssh-keygen -t rsa -b 4096 -C "[email protected]"

実行後、以下のように保存先を聞かれます。

Enter a file in which to save the key (/Users/1000ch/.ssh/id_rsa): [Press enter]

今から生成しようとしている SSH キーは GitHub とやりとりするものなので、デフォルトの id_rsa ではなく、 github_rsa としておくことをオススメします。つまり /Users/1000ch/.ssh/github_rsa を入力して、実行します。

実行すると、 /Users/1000ch/.ssh/ フォルダに github_rsagithub_rsa.pub というファイルfが生成されます。 ls ~/.ssh/ 等で確認してみてください。

3.2. SSH キーの公開鍵を GitHub に登録する

生成した鍵ペアのうち、 github_rsa.pub の内容を GitHub に登録します。SSH and GPG keys から New SSH key をクリックすると、入力フォームが表示されます。 cat ~/.ssh/github_rsa.pub の結果をコピーするか、以下のコマンドでコピーできます。

pbcopy < ~/.ssh/github_rsa.pub

Title には、どの公開鍵を登録したかわかる名前を入れておくと良いです。例えば Personal MacBook Pro とかだとわかりやすいですが、お好きな名前を。

3.3. github.com とのやりとりに SSH キーを指定する

github.com との SSH 時に生成した SSH キーを使うように指定します。 ~/.ssh/config というファイルにその指定を書きますが、ない場合は touch ~/.ssh/config を実行してファイルを作ってください。 ~/.ssh/config には以下の内容を保存します。

Host github.com
 AddKeysToAgent yes
 UseKeychain yes
 IdentityFile ~/.ssh/github_rsa

3.4. Git リポジトリをクローンする

git clone [Git リポジトリの url] でクローンできます。

git clone [email protected]:user-name/repo-name.git

5. プロジェクトを起動する

5.1. クローンして移動する

プロジェクトが github.com/user-name/repo-name で管理している場合、この Git リポジトリをクローンして、iTerm2 でリポジトリ配下に移動してください。

cd user-name/repo-name

5.2. 依存パッケージをインストールする

このプロジェクトに限りませんが、昨今の Web アプリケーションは Node.js を使ってビルドしたり実行したりすることが多いです。こうしたプロジェクトには package.json という設定ファイルがあり、そのファイルがある場所で npm install を実行すると、そのプロジェクトで依存しているパッケージを node_modules フォルダにダウンロードします。 node_modules フォルダを削除しても、 npm install を実行すればまたダウンロードできます。

npm install

5.3. プロジェクトを起動する

npm install したあとであれば、 npm run dev コマンドを実行するだけでローカル環境を起動できます。その他に細かな設定が必要な場合もありますが、例えば Vue.js + Nuxt のプロジェクトであれば、 package.json の scripts に npm run dev コマンドが定義されているはずなので、実行すれば起動できるはずです。

npm run dev